幸福と笑顔
「幸せだから笑顔になるのではなく笑顔でいるから幸せなのだ」
この一節は「幸福論」という本の中にあります。
これは1925年にフランスの哲学者であり教師であるアランよって書かれました。
幸せになるためにはまずは、「ニコッと笑いましょう!」と、行動の重要性を説いた文章です。
しあわせな状態を待って笑顔になるのではなく、まず、笑顔という行動を行うことによって幸せという状態に近づくことができるという考えです。
例えばウクレレが上手になりたいと思ったらまずは楽器を触って音を出すこと、つまりスタイルから入りましょう、と、言うことに通じると思います。
ウクレレの生徒さんの中にも習い始めて間もなく、まだ十分にコードが抑えられないけれど、でもどんどん人前で演奏される強者がいらっしゃいます。
そして、こういったタイプの人は上達がとても早いのです。
話を笑顔に戻しますね。
ニコッと笑う動作自体が幸せにつながるといいましたが、幸福論が出版された時代には、十分な科学的裏付けがなかったと思います。
笑顔は寿命の7年分、チョコバーの2000個分
しかし、最近の研究や実験によって、科学的にこの「ニコッとする」動作そのものが幸せ感を増大させると裏付けがとれてきました。
それは口角を挙げたり、表情筋を緊張させたりすることによる脳内のホルモン分泌の促進です。
これはセロトニン等、多幸感をもたらすホルモンの分泌を促しますね。
例えばイギリスで行われた実験では笑顔を作ることだけでチョコバー2000個分のエンドルフィン分泌の効果があるとしています。
またアメリカ、ミシガン州のウエイン大学ではトレーディングカードなどの写真でプロ野球選手の寿命を調査した研究で笑顔の多い選手は少ない選手に比べて平均約7年長生きしているとの結果を出しています。
笑顔は認知予備力の重要な栄養
そして笑顔は社会のネットワーク形成に欠かせないものです。
ニコッとすれば自分の脳にも幸せなホルモンの分泌があり、笑顔を見せた相手にも脳内ホルモンの分泌を促します。
よっぽど特殊なケースでない限り笑顔を振り向けられればうれしくなるし、自分も自然と笑顔になります。
これこそ仲間の輪の絆をつよくする栄養になるでしょう。
そして仲間の輪は社会的なネットワークであり、これは脳内のネットワークに大きく影響を与えます。
つまり認知予備力である脳内のネットワークを強くするまさに栄養そのものなのですね。
認知症の予防のためにも笑顔は最高の武器になります(^^)v
また笑顔はガンなどから私たちの体を守るNK細胞の活性化を促進することも覚えておきたいですね。