気のバリア「衛気(えき)」の強化で免疫力アップ!
コロナによるパンデミックから3年が経ち、また、新たな局面を迎えました。
コロナのようなウイルスとは、やっつけるというアプローチではなく、上手につきあっていく、というのが得策かもしれません。
また、国としての対応も変化してきました。今回、2類から5類になることは大きな変化です。
しかし、油断は禁物ですね。過度な恐れは不要ですが、正しく恐れて、じゅうぶんな感染対策は続けましょう。
なにぶん、人の健康はバランスの上に成り立っています。
経済的にも、社会的にも、肉体的にも、精神的にも、できるだけ、かたよりを少なくしてバランス良く行動していきたいものです。
そこで、この時期になると、とくに頼りになる「衛気(えき)」の強化をテーマにします。
「衛気」は体のバリア機能が強い「気(エネルギー)」で、まさに、ウイルス感染から体を守ってくれる免疫力の要になります。
今月は、衛気(えき)を高める食養生です。
「衛気(えき)」を高める食養生!
「衛気」の生成には五臓の「脾」と「肺」が大きく関わっています。
さらに、2月は一年の中でもっとも寒さが極まる月なので、寒さから「腎」を守ることも免疫力を高める上で大事です。
「陰極まれば陽に転ず」です。一番寒いこの季節が春に向かう陽への出発点になります。
冬は春へのよりよいスタートのための種を育む時期だといえますね。
「肺」をサポートする食材
山芋 れんこん 大根 ぎんなん 柿 くるみ あんず かりん ナッツ類
「脾」をサポートする食材
かぼちゃ さつまいも とうもろこし 大豆 山芋 おくら 豚肉 甘酒
寒邪から腎を守るのための食材
山芋 えび 牡蠣 たら カブ ネギ 大根 ニラ ショウガ 椎茸 くるみ 黒豆 黒ゴマ
ツボ療法;尺沢(しゃくたく)で咳をおさえる!
寒い季節には、咳が出やすくなり苦しい思いをすることもありますね。
できれば苦しい思いはしたくない。そこで、頼りになるのが「尺沢」のツボです。
このツボは、肺の気の流れを良くし、咳の鎮静と予防に効果が期待できます。
場所と刺激方法
肘を曲げ、ギュッとこぶしを握ると肘の内側に硬い腱が浮き上がります。その外側に尺沢はあります。
反対の手の親指を尺択に当てて少し痛いくらいの強さで押します。
同時に、押されている側の肘を曲げ伸ばしすると、更に効果的です。
5~10回を目安に繰り返してください。

冬場の入浴をより「気持ち良く」「安全」に
寒い時期、心身ともに温まるお風呂はとてもありがたいものです。
しかし、お湯の温度が高過ぎたり、長湯であったりすると、身体へ負担が大きくなる恐れがあります。
ポイントは2つあります。
①皮膚の防護機能を落とさない
熱いお湯での長時間入浴は、皮脂や角層内の保湿成分が流れ出てしまい、肌荒れ、つっぱりの原因になります。さらに、その状態で体を強く洗ってしまうと、皮膚の防護機能をさらに低下させることになります。
②熱中症の危険性
夏場の気温が40度になれば、危機感を感じますが、お風呂の40度を不安に感じる方は少ないでしょう。
しかしながら、長湯となれば脱水も引き起こす危険性もあり、「のぼせ」る、つまり熱中症の状態です。
対策として、
・コップ一杯の水分補給を入浴前に
・お湯の温度は高温になり過ぎないようにする。また、脱衣所や浴室が寒くないように暖房器具などで暖める。
・体を洗う時には、ボディソープ等の泡で、できるだけやさしく洗いましょう。ゴシゴシするのはNGです。泡を伸ばすようにして洗えば、十分に汚れはとれます。体の表面のバリアをこすりとらないようにしましょう。
日々の身体を守るちょっとした習慣の積み重ねが、とても大切になります。