認知革命と知恵の樹

サピエンス全史という本を読んでいます。

そこに登場する言葉で「認知革命」と「知恵の樹」がありました。

知恵の樹とは?

「知恵の木」はエデンの園にあったアダムとイブがその実を食べたされる樹のことです。そして聖書によるとこの木の実を食べることによってアダムとイヴは知恵がつき、またこれが理由で楽園を追放されるわけです。

じつはこのお話、単に聖書の中での話にとどまらず、人類がなぜ他の生き物と比べて、かくも違った繁栄をしたのかの理由を示唆するものとして紹介されていました。

それが「認知革命」でした。

認知革命

認知革命をググってみると、一番目にヒットするのは1950年代に始まった知的運動の総称です。しかし今回の認知革命はそれとは別のもの。

この本の中で「認知革命」は7万年前から3万年前くらいの間に人類史に出現した、その思考と意思疎通の革命的変化としています。

つまり大昔、ひとは考え方や話の方法を変えて、それが、他の生きものと決定的な違いを作った、ということです。

でも、そんなことの当たり前じゃないの?だって言葉って、人類固有のものでしょ?
と思ってしまいそうですが、他の動物でも伝達手段として言葉を持っています。

チンバンジーやサルといった類人猿しかり、イルカやクジラも発達した言語体系を持っています。

でもイルカやサルが人間のような繁栄をしなかった。

この本の中にはその理由や仮説がわんさと紹介されています。
そしてそれぞれがとても興味深く、面白いですね。

その中でも特に興味を惹かれたの次のことです。

噂話ができること

これが人類を決定的に他の生き物より強大にしたということです。

確かに他の動物も噂話をしているような風情はあるものの、何時間もこそこそと、話し込んでいるところは想像しにくいですね。

つまり噂話が出来るくらいの言語体系を持った人類だけが集団形成において他の動物を凌駕する結束力を持ち得たということと説明されています。

例えば、極端な例として、認知革命後の言葉というものは、それにより自分の存続よりも自分が帰属する集団の存続を優先するような働きをするようになった、とのことです。

これは戦争において、自分の命を犠牲にしてまで、お家や、部族、はたまた国家を守るといった、そんな行動ですね。

このような行動の是非ともかく他の動物にはこのようには動きません。本能的に自分の子供を身を呈して守る、とか、集団ヒステリーで大量自殺を起こすといったことはあるようですが…

そしてここで注目すべき点は「うわさ話」の言語能力、これは認知症から私たちの脳を守る「認知予備力」に大きく関係がありそうです。

うわさ話というと、中傷や誹謗などネガティブなことを連想しがちですが、そればかりではなく人と人との連携において「あの人はどれだけ頼りになるか」とか「こういったことを頼むのはあの人がいい」とか「誰々さん、あなたのことに好意をもっているみたいよ」などなど集団においてネットワークを形成するための材料になり得ますね。

わたしも常々、いっているように、この社会のネットワーク力は脳のネットワーク力、つまり認知予備力をそのまま反映します。

それに私たちは長い時間、このうわさ話をすることができます。そこには想像力が必要になりこれも脳の力を高めるのに大いに役立ちます。

うわさ話は無駄話にも通じますね。人工知能はこの無駄話、うわさ話がとても不得手だそうです。
確かにSiriと何時間も無駄話を楽しむことはできないです笑

つまりは

このうわさ話、無駄話は私たちの脳力を高めるためにはとても大切な活動。
もちろん陰口などネガティブなことばかりでは健全な人間関係は構築できません。
なので、おもしろ、おかしい日々の無駄口やうわさ話、これらの価値を今いちど見直して、人類特有の「おしゃべり」というものを楽しんでみませんか?

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