8月の養生は「気持ちよく」でも「冷やしすぎない」がポイント!
今回の梅雨明け宣言の混乱は、最近の気候の変化が激しすぎて、これまでの物差しでは予想が難しいということだと思います。
これからの時代、新しい物差しが必要な局面が、しばしば出現するでしょう。
このお便りについても、いにしえの知恵を尊重しつつ、新しい研究や事実にアンテナを張り、実際に役に立つ情報をお伝えできるようにがんばります。
さて、8月ですが、養生のポイントは「余分な陽気を体の中にこもらせないこと」と「必要以上に体を冷やさないこと」です。
具体的には、適温の水分補給、上手にエアコンを使う、そして適度の運動です。
目安としては、冷たい飲み物は、コップ1杯程度で「気持ちよく」喉の熱を冷まし、あとは室温くらいの飲み物で水分補給しましょう。
また、エアコンはは汗が引く程度にとどめ、手足が冷たくならないように注意します。
ただし、水分補給自体は、熱中症予防のためにも、ぜひ、意識して実行してください。同時にミネラル分を摂取することもポイントです。
少量の塩を舐めたり、梅干しを適量、口に入れるのも良い方法です。
8月の食養生は、「暑気払い食材」と「胃腸のサポート」でスタミナキープ!
この時期の食養生の基本は、苦味や酸味がある食材です。
これらの食材は水分を補い、血液の余分な熱を取り除く作用があるとされているからです。
また、夏場は冷たいものを摂取する機会が多いので、どうしても胃腸は疲れ気味です。
そのようなときには黄色い食材を選びましょう。胃腸を助け、消化を促進します。
そして、季節の果物、野菜を中心にビタミンを、魚肉や豆類から良質なタンパク質を摂取して、スタミナ不足にならないようにします。
暑さに負けず、夏を気持ちよく過ごしましょう。
苦味、酸味がある食材には
ゴーヤ セロリ ピーマン 梅干し 冬瓜 スイカ トマト 酢の物
消化を助ける黄色い食材を摂りましょう
かぼちゃ サツマイモ トウモロコシ パプリカ
タンパク質とビタミンを補給する食材です
はも 穴子 豚肉 うなぎ タコ カツオ しじみ ぶどう いちじく ブルーベリー ライム レモン パパイヤ
今月のツボは「関元(カンゲン)」で胃腸をあたためる!
関元は、元気の関所といわれ、とくに胃腸の調子が悪い時、おなかを下した時、腹痛、生理痛などに効果的です。
場所と刺激方法
おへそから真っ直ぐ下方に指4本分の位置にあります。
人差し指、中指、薬指で、一点ではなく関元のツボ周りを、手で温めるようにやさしくゆっくりと押しましょう。
また、お灸やカイロを使って温めるのも大変効果的です。
【冷え】を退治で夏バテ知らず!
一般的に夏バテは、暑さの影響で体力、食欲が落ちていると考えられています。
しかし、夏の気温の上昇、そして、エアコンの普及により大きな温度差のある環境が、体への負担を大きくして、不調の原因になっています。
じつは、冷房によっての「涼しくて気持ちいい」は、冷え過ぎの状態です。
体に優しい適温は、暑さをゆるめ「過ごし易い」くらいの冷房です。
目安としては「室温28度」です。
そして、扇風機で室内の冷気を循環させることも重要です。
ただし、「室温28度」は目安ですので、日によって暑さを感じる時は、体調に合わせて温度を調整してください。
大切なのは、体を冷やさないと意識することです。