7月の養生:じょうずな「暑邪」への対処法!

今年の夏は、平年よりやや暑くなるとのこと。また、暑さのピークも7月下旬と8月下旬の2回ある予報です。

オリンピックもどうやら開催する方向みたいですね。
新型コロナウィルス感染拡大への対応など、まだまだ問題が山積みの状態です。そのような環境下では、いつものことながら、頼みの綱は、各々の体力、免疫力です!
そのために、熱中症や夏バテ知らずの養生を実践していきましょう。

まずは「暑さ」対策、そして「湿気」対策も重要になります。
東洋医学では、体に悪さをする余分な熱や暑さを「熱邪(ねつじゃ)」や「暑邪(しょじゃ)」、余分な湿気を「湿邪」と呼び、夏バテの原因と考えます。

食養生は、胃腸を冷やさず、暑気払い!

炎天下から戻ってきたときの「エアコンの効いた部屋!」とか、喉が乾いたときの「冷たい飲み物!」はなんともいえません。

しかし、熱くなった体を冷やすために、過度のエアコンや冷たいものの摂りすぎには注意が必要。
かえって、胃腸の働きを悪くし、逆に体の中に熱をこもらせることになります。

そして、余分な熱邪が体にこもると「心」「肺」を疲れさせることになり、動悸、息切れ、咳(とくに秋口の咳につながります)の原因になります。

しかし、真夏の冷たいものは、気持ちの良いもの!気持ちの良いものは基本的に体にとって良いことです。

①冷たいものもとりつつ、
②体の余分な熱を逃がし、
③胃腸を冷やさず、
④消化を助ける食材を選ぶこと
がポイントです。

要はバランスですね。
適度に冷えたものを楽しみつつ、「心」「肺」を養う食材をいただきましょう!

「熱邪」「暑邪」を払う食材

冬瓜 トマト ナス キュウリ スイカ オクラ ズッキーニ

「湿邪」を払う食材

豆類 とうもろこし とうもろこし茶 ウリ類(キュウリ スイカなど)

胃腸を冷やさず清涼感を与える働きがある野菜

ゴーヤ ビーマン パプリカ セロリ 

胃腸の消化を助ける食材

カボチャ さつまいも とうもろこし パプリカ ネギ しそ 香辛料 

夏バテ予防のスタミナ食材

うなぎ たこ 豚肉 しじみ あさり

今月のツボ療法:むくみ解消、胃腸を強くする解谿(カイケイ)!

梅雨が明けたら、一気に夏本番です。
暑さから食欲減退になり、体調不良に結びつくパターンが多いです。

なので、胃腸の働きを助け、むくみにも効く解谿(カイケイ)で、夏を乗り越えましょう。

「解谿(かいけい)」の場所と刺激方法

解谿は、足首の前側の中央にあります。
足首を曲げたとき出来るシワのくぼんだ所。

親指を重ねて解谿のツボに置き、残りの指は足首を包むように保持します。
息を吐きながら、痛気持ちいい強さで押しましょう。

時間と回数は、今回、目安として5〜10秒を3回ほど行います。

冷え性は手足だけではありません!(内臓型の冷え性にご注意を)

暑い日々が続き「あれっ、体調がおかしいぞ…」と感じた時には、お腹(みぞおち辺り)を触ってみてください。

冷んやりと感じたら「内臓型冷え性」かもしれません。

原因は、冷たい物の飲み過ぎ、食べ過ぎ、または、ストレスなどで胃腸が冷えたためです。

すると、内蔵全体の機能が低下し、体全体の血流が悪くなり、代謝や免疫力が衰えたりします。
対策としては、生姜やニンニク、唐辛子を使った料理や、納豆やキムチなどの発酵食品、玉ねぎやにんじん、ごぼう等の根菜類を積極的に摂ることです。
これらの食材は体を温め、代謝をよくする効果があります。

これからが、暑さの本番です。胃腸を冷やさないようにして、元気に夏を過ごしましょう!

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