春さきは「肝」の養生で心も体もすこやかに!

今年の冬はラニーニャ現象のために、例年よりも厳しい寒さになっています。積雪も北海道の新千歳空港では観測史上1位となり(この記事を書いている2/25時点)途方に暮れる大雪とのことです。

しかし、3月は冬から春への転換月です。
ほどなくこの寒さも遠のくことでしょう。

ポカポカと暖かい陽光を待ち遠しく想っている方々にとってはうれしい月ですね。

しかし、春先はホルモンのバランスが崩れやすく、体も心も不安定になることがあります。

そこで、今月の養生は、体も心も元気に楽しくこの時期を過ごせるように「肝」の養生にスポットを当てて解説していきます。

適度な運動で陽気を発散しましょう!

東洋医学では大まかに3月から5月までを春と考え、この季節を発陳(はっちん)と呼びます。

万物が「さあ、これから繁栄するぞ!」と、元気が出る季節の意味です。

この時期の養生のポイントは、屋外で体を動し、たくさんの陽気を取り入れることです。

しかし、活動量が少なすぎると、余分な陽気を発散できずに、体がけだるくなったり、気分が安定せずイライラします。

東洋医学の「肝」は臓器としてだけではなく、機能として捉えており、その機能の一つとして、ストレスの処理があります。

なので、春は「肝」のバックアップをしっかりおこなってストレスに強い健やかな心と体をキープしましょう。

食養生は「苦味」と「酸っぱさ」がポイント

基本の春の食材には「肝」を助ける「苦味」のあるものが多いです。さらに「酸っぱさ」も「肝」の働きを助けます!

また、ストレスに敏感な「肝」をサポートするためには、穏やかな気持ちで、時には、ものごとを楽観的に、開放的に捉えることも重要になります。

春の基本食材

玉ねぎ なずな 菜の花 うど たけのこ ふきのとう わらび こごみ 

いちご キーウイ 柑橘類

アジ カツオ サワラ あさり

肝の働きを助ける「酸っぱい」食材

梅 ゆず トマト 

レモン ライム オレンジなどの柑橘類

ブルーベリー

酢の物

春の食養生は血の浄化がポイント!

血の浄化のためは「たっぷりのお野菜」「多めの水分」そして「腹6分目から7分目」をゆっくり美味しく頂きましょう!

今月のツボ療法は「魚際(ギョサイ)  」で喉の痛みを撃退!

3月になっても、まだまだ寒い日がありますね。また、空気も乾燥しています。寒さ、乾燥で喉に痛みがある時は魚際のツボがオススメ。

また、咳が出る時、イライラして呼吸が浅い時にも効果的です。

ツボの場所と刺激方法

場所は親指の付け根の膨らみの真ん中にあります。

反対の手の親指で、少し痛みを感じるくらいの強さで押します。

グリグリと円を描く様に10~20秒ほど刺激してください。

腹式呼吸のすすめ

今回のパンデミックによって、わたしたちの日々の生活に、新たな不安とストレスが生じました。

ストレスは人が生きていく上で必要です、が、過度のストレスやストレスをうまく対処できないと、体や心に悪影響を及ぼします。

そこで、オススメなのが「腹式呼吸」です。

腹式呼吸がストレスの対処に大きく役立ちます。

なぜかというと、ストレスをうまく消化できないと「自律神経」のうち「交感神経」(緊張・興奮状態の神経)が優位になって、呼吸も短く、浅くなります。

そして、気付かないうちに、じわじわと体の血液の酸素が少なくなり、体や心の不調を起こす原因になります。

しかし、腹式呼吸を行うことで、浅くなった呼吸を深くして、じゅうぶんな大気を体に取り入れることができるからです。

簡単なことですが、意識することが大事です。

意識するポイントは「ゆっくりと長く息を吐くこと」。

吸うのに対し、その倍以上の時間をかけて息を吐いてください。

大きく息を吸う深呼吸とは少し違っていて、ゆっくりと息を吐くことに焦点をあてます。そうすると、「自律神経」のうち「副交感神経」が働き、体も心も、リラックスした状態になりますよ。

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