9月の養生は陽気の収め方とのど鼻粘膜のうるおいキープ!

9月になりましたが、まだまだ季節は夏を残しています。

しかし、秋は確実に訪れていますね。

蝉の声から秋の虫の声にかわり、雨上がりの匂いも生々しい草木から土や落ち葉の匂いになっています。
また、太陽の光がやさしくなりました。

ホッとひと息と同時に、過ぎゆく季節に少しさみしさも感じます。

私は大阪と長野の2拠点生活をしています。

真夏の暑さのピークについては、大阪も長野も以前ほど大きな違いはなくなってきましたが、今の時期のように、季節の変わり目には、季節の移ろいの速さの違いは歴然で、ふたつの地域を行ったり来たりすることで時候の風物を二度楽しめたりもします。

さて、この時期の変わり目の養生としては「陽気(ようき)」の収納と、鼻や喉の粘膜を守ることがポイントとなります。

「陽気」は太陽から降り注がれるエネルギーが源ですが、それは、直接太陽光の温かさの恩恵を受けるだけでなく、秋に収穫される食べ物からもいただけます。

その気(エネルギー)を体に収める季節が秋。
なので、東洋医学では秋を「容平(ようへい)」と呼び、すべてのもののかたち(容)が定(平)まることを意味します。

食養生についても、「陽気」の収納と「のどはな粘膜」のうるおいキープがポイントとなります。

「陽気」の収納(体に取り入れること)を助ける食材

イチジク ネギ 玉ねぎ 大根 キクラゲ 蕎麦 わさび 山椒

鼻やノドの保湿し、肺や気管支を守る食材

ナシ ぎんなん 金柑 びわ レンコン 大根

長かった夏の疲れを癒してくれる代表的な食材

酢の物 鶏肉 豚肉 うなぎ あさり 山芋 ナッツ類 

今月のツボ療法:疲労回復、ストレス発散には「湧泉(ゆうせん)」のツボ!

「湧泉(ゆうせん)」は字の如く、「気(エネルギー)」が泉の如く湧き出るツボと考えられています。

そのため、夏バテの解消、疲労回復に大きく効果が期待できるツボです。
また、体内の「気」「血」「水」の流れを良くしてくれるため、長期間続くコロナ禍の環境下でのストレスに対抗するにも、もってこいのツボとなります。

「湧泉(ゆうせん)」の場所と刺激方法

湧泉は足の裏、土踏まずの少し指よりで、足の指を曲げた際に凹む所になります。
親指を重ねて湧泉へあて、少し強めに5〜10秒ほどを3〜5回繰り返し押してください。

健康食品の効果は?

ある日、膝の痛みに悩んでいる患者さんから、ある健康食品について「この健康食品効きますか?」聞かれました。

今や、健康食品は大人気ですね。テレビや広告等、あらゆる所で健康食品が紹介されています。
実際に、どれくらい効果があるのでしょうか?

たとえば、よく聞く成分として「ヒアルロン酸」がありますが、このヒアルロン酸は、残念ながら、まず、飲んでも効果は期待できないです。

ヒアルロン酸は、膝や、肩など、直接軟骨成分などへの注射により効果が期待できます。

ただし、これは一例であって、効果が期待できる健康食品も多数あります。

また、健康食品の宣伝には法律で規制があり「毎食後に一錠、ヒアルロン酸配合のこのサプリメント飲めば老化防止」などは
①「毎食後に一錠」が医薬品的な用法用量の表現となり、医薬品と誤解される
②「老化防止」の表現も科学的に効果の証明のされた医薬品と誤解される
ため、薬機法によって取り締まりの対象となります。

なにより、健康を維持するために、まずは、日々の適度な運動、充分な休息、そして正しい飲食です。
そして、定期的な健康診断。
また、サプリメントや健康食品については、信頼出来る医師と相談することをお勧めします。

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