8月の養生

季節の食養生

今年の7月は恐ろしく暑かったです。熱中症の被害も少なくありませんでした。
夏は陽気を身体の中にこもらせないことが重要であり、そのためにも適度に体を動かして汗をかくことがこの時期の養生の要とお伝えしました。

しかし近年の夏の暑さは格別で上手にエアコンを利用して体熱を放出することも不可避なことになっています。
また水分補給についても水だけでなく同時にミネラル分を摂取しなければいけません。
これについては少量の塩を舐めたり、梅干しの一片を口に入れるのも良いでしょう。
また市販の経口水分補給剤やスポーツドリンク、熱中症対策のキャンディーも有効です。(スポーツドリンクの飲み過ぎやキャンディーの食べ過ぎには注意してくださいね。血糖が上がりすぎることもありますので)

さて、今回の食養生では脱水予防の為の水分補給と同時に普段から塩味と苦味、酸味のものを摂り入れましょう。
漢方では苦味は心に入り、心の陰気を補い、涼血の働きと暑気を払う作用があるとされます。

食材としてはゴーヤ、梅干し、冬瓜、豆類の小豆、酢の物がよいでしょう。
またこの時期の胃腸は疲れ気味です。消化を助ける黄色い食材を加えましょう。
あとは季節の果物、野菜を中心に良質のタンパク質とビタミンを摂ってスタミナ不足にならないようにします。

暑さに負けずこの夏を楽しく乗り切りましょう!

熱中症対策には
水分 梅干し スイカ トマト ゴーヤ 酢の物
暑さに強くなる為の野菜
ゴーヤ キュウリ ナス 冬瓜 ピーマン セロリ オクラ
消化を助ける黄色い食材を摂る
かぼちゃ トウモロコシ
タンバク質とビタミン
うなぎ 穴子 カツオ はも 豚肉
ぶどう いちじく ブルーベリー
健康ツボ療法疲れた胃腸を助ける

関元(かんげん

夏は冷たい物や、水分を取り過ぎる時があります、下痢や便秘など、胃腸の調子を整えたい時には「関元」を押してみましょう。
場所は、へそから指4本分下です。東洋医学ではこのツボはカラダの中心にあり「元気の要」「気を整える」機能を持つとされています。
武道でも「丹田(たんでん)」として気を充実させる時に意識する場所ですね。
軽くお腹がへこむ程度に、やさしくゆっくりと10〜20回程度押してあげましょう。

水分補給とカフェインのお話

夏はいつもより多めの水分補給が不可欠です。その時に気をつけなければいけないのが糖分とカフェインの摂りすぎです。
眠気を覚ましたい時にコーヒーを飲む方も多いでしょう。
これはカフェインによって神経を鎮静化する物質アデノシンの働きを阻害する結果、間接的に脳を興奮させ、心臓を刺激する事になります。
そして末梢血管は拡張作用され利尿作用となりトイレが近くなります。
一般の緑茶やウーロン茶には、100mlに約20mgのカフェインが含まれています。
水分補給についてはできるだけ、カフェインを含まず、カリウムなどのミネラル補給できる麦茶やブレンド茶をお勧めします。

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