長期的な快楽

人の行動原理に快楽と苦痛があります。

単純に人は快楽を求め、反対に苦痛を避けようとします。

これは脳が判断します。
そこには善悪等の判断はなく、それは別の相、別の段階、局面で判断されるみたいです。

ここら辺は面白いですね。人は複合的な思考や判断によりその人格を形成しているのですが脳の機能をみると一つ一つのフェイズで一つの事柄に向かい合って判断しているのです。

例えばアメリカ合衆国の初代大統領のジョージ・ワシントンの有名な話しで父からもらった斧で桜の木を切ったエピソードがあります。(この話、実は真偽について定かではないのですが今はあまりそれについては重要ではないので無視します)
この話は父が大切にしていた桜の木を切ったことを子供のワシントンが正直に告白し、誠実さというものの大切さをアピールしています。

しかし、この話のおもしろさはワシントンが木を切った時に感じていた衝動とその原因、そして事が終わった時に彼が感じた不安とそれを解決するために何を優先して行動を起こせば良いかと考えた思考のプロセス、だと思います。

これについては心理学者のマズローの欲求段階説を思い出しました。彼によると欲求には段階があり順番に生理的、安全、所属と愛、承認、自己実現と存在しています。

この順番は優先順序であり生理的な欲求、つまり食欲や睡眠、性欲が満たされないと私たちは生きていけません。
次に安全が保障されないと生存そのものが脅かされます。
所属と愛は帰属への欲求ですね。これが満たされないと社会的に孤独感を感じてしまいます。
次に承認。これはたとえば帰属しているグループ内で他人からの賞賛してもらえる欲求ですね。ウクレレを弾いて「うまい、うまい!」と仲間から褒められることでしょう(笑)
最後に自己実現。これはあるべき姿になりたいという欲求ですね。承認のところのウクレレの演奏を褒められることからさらに自分で目標を掲げてそこに到達することで達成します。
またこれには単に人から賞賛されたいという自我の欲求をこえた無償性があります。

さて、話を戻します。ワシントンが桜の木を切った時の欲求とはなんだったのでしょうか?これはある種の生理的な欲求だったのでは、と、考えます。
子供の頃、虫を捕まえては羽や足をちぎって遊んだ覚えがあるかたも少なからずいらっしゃるのではないでしょうか?
なにかを壊してみたい衝動は理解できますね。
またこどものワシントンは斧の切れ味を試してみたかったかもしれません。素晴らしい道具や機器を手にするとそれを試してみたくなりますね。これも生理的な欲求だと思います。

しかし切った後、ハタと思ったのでしょうね。

わたしにも覚えがあります。幼少の頃、夏休みの帰省先のおじいちゃん、おばあちゃんの家でふすまに指で穴を空けました(笑)
なぜそんなことをしたかというと単純にしたかったからです。
決して自分の指先の強さを確認したかったなどとの考えがあったわけではありません。衝動的に穴を空けたのです。
しかし、そうした後、やはりハタ、と我に返るわけです。

このままでは怒られる!と。
親から叩かれるかもしれない、蔵に閉じ込められるかもしれない、しばらくは口を聞いてくれないかもしれない、などなど色々と考えが頭を巡ります。

さて、これを回避するためにどういった言い訳をしようか…
これらの行動は安全の欲求の確保かもしれないし、帰属への欲求の確保かもしれません。
そしてここでいたずらを指摘される前にスバヤク正直に告白するという選択はどの欲求でしょうか?

これは自己実現の欲求ではないでしょうか?
つまり告白する事でどういったお裁きを受けようと自分の誠実性を守りたいといった崇高な欲求から起こった行動と捉えたいですね。

まあ、この潔さが大人たちに多少なりとも感銘を与えるのではないか、過去の経験値から正直に言わないとさらにこっぴどく怒られるのでここは正直に告白しよう…といったうがった考えもなくにはないのですがここではひとまず置いておきましょう。

このように脳はその都度、その環境に対応して色々な判断を行います。そしてそれはその時点で脳が極力、苦痛をさけて快楽を求める判断だということです。
幼少のワシントンも告白することによって自己実現という長期的な快楽を選んだわけです。

短期的には叱られ、もしかすると体罰を受けるという短期的な苦痛を受けるリスクがあったかもしれませんがそれを甘受したわけですね。

さて、今回はお話が途方もなく大回りをした感があります。
お伝えしたかったことは長期的な快楽にフォーカスできれば色々な事が達成できる可能性が大きくなるという事です。
色々な事が達成できれば人生が楽しくなりますね。

そして脳はその都度、その状況に対してそれが快楽か苦痛かの判断をするという事です。
つまりウクレレの上達しかり、ダイエットの達成についても、ビジネスの成功もこの脳の特性を上手に使えている人はうまく行っているようです。

ウクレレについてもあまりやりたくない練習もありますね(^.^)
でも、これをやることによって素晴らしい曲をステキに弾ききった自分とその達成感をイメージして気持ちよくなります🎵

そして今から私は練習に取り組みます(^^)v

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