物忘れと認知症
ものごとを忘れる、というのは普通の生理現象です。普段から私たちは普通にものごとを忘れます。
むしろすべてのことを覚えていて忘れることができなければ精神が変になってしまいますね。
しかし、この物忘れに対して、ある時ふと「ボケたのではないか?」と疑う時があります。
そしてそれが重なると自分が認知症になったのではないかと不安になってきます。
よく起こる現象として、人の名前が出てこない(顔とか仕草とかははっきりとイメージできるのに)、2階に上がってきたのに上がってきた理由が突然思い出せなくなった、などあります。
これらは良性健忘とよばれるもので当然認知症ではありません。
ものを思い出すメカニズムは大まかに3段階あります。
まずは記銘、つまり情報や知識の取込みです。
次にそれを貯蔵。これが2つ目です。
そしてそれを検索してヒットさせる、「あっ、思い出した!」といったプロセスです。
ものや人の名前が思い出せそうで出てこない場合でも後で思い出したり、
人から言われて「ああ、そうだった」と合点する(チョットクヤシイですが)場合は最後の検索の機能が疲れているのです。
これについては心配する必要はありません。
加齢によりある程度、検索の機能が落ちるのが普通だし(そうでないケースもあります)疲れなど、その時の体調にもよるのでこの機能は回復できます。
また後で思い出せるということは記憶そのものはダメになっておらず、ちゃんと残っているので大丈夫です。
一番いけないのは単なる健忘をボケてしまったとクヨクヨ思い悩むことです。
忘れるという現象は冒頭でも述べたように必要な機能でもあるわけです。
少々忘れても気にせずに、それより新しいこと、楽しいこと、ワクワクすることにフォーカスして脳を喜ばせることが大丈夫でしょう。
それこそが脳の健康につながりますね(^_^)v